「広告はどれを使えばいいの。」「結局、予算はいくらが正解なの。」とよく聞かれます。
答えはシンプルで、目的とお客様しだいです。
まずは“誰に・何を・いつまでに”を決めると、自然と選ぶべき広告が見えてきます。
本記事では、専門用語をできるだけ使わずに、Google広告・Instagram広告・X広告・LINE広告の使い分けをわかりやすく整理しました。
それぞれの強みと、向いている場面・向かない場面、予算の考え方、最初のチェックリストまでをまとめます。
1. まず決めるのは「誰に・何を・いつまでに」
広告選びは、いきなり媒体から入ると迷子になります。
先に“目的の設計”をしておくと、迷いが減ります。
① 誰に届けたいか(年齢・性別・地域・生活リズム)。
② 何をしてほしいか(予約・問い合わせ・来店・資料請求)。
③ いつまでに、どれくらい(今月中に◯件、来月までに◯人)。
④ どこでアクションさせるか(電話、LINE、予約フォーム、地図)。
ここまで決めると、「検索して見つけてもらうのが近道か。」「写真や動画で魅力を伝える方がいいか。」が判断しやすくなります。
2. Google広告が向いている場面(今すぐ探している人へ)
Google広告は、いま探している人に届きやすい手段です。
すでに目的がハッキリした人(例:「戸田市 ピラティス 体験」「戸田 美容室 予約」)に向けて表示できるので、予約や問い合わせにつながりやすいのが特長です。
向いているのは、次のようなケースです。
・「地域名+サービス名」で探されやすい業種。
・土日や夕方など、来店が集中する時間帯に合わせたい。
・オープン直後に、指名検索(店名)や地図経由の来店を増やしたい。
注意点は、言葉の選び方です。
お客様が使う言い回しに合わせると効果が出やすくなります(例:「体験」「予約」「駐車場あり」「子連れOK」など)。
写真よりも“言葉のマッチ度”が大事なので、ページの見出しにも同じ言葉を自然に入れておきましょう。
3. Instagram広告が向いている場面(見た目・世界観で選ばれる)
Instagram広告は、写真や動画で「雰囲気」「世界観」を伝えるのが得意です。
美容・健康・食・ライフスタイルのように、見た目や体験のイメージが大切な商材と相性が良いです。
向いているのは、次のようなケースです。
・まずは知ってもらいたい(認知を広げたい)。
・ビフォーアフターや、店内の雰囲気、笑顔の写真で魅力が伝わる。
・若い世代〜ファミリー層まで幅広く見てほしい。
コツは「何を見せるか」を絞ることです。
たとえば、店内1カット+施術1カット+お客様の笑顔1カット+わかりやすい文字の4枚セット。
動画は15秒前後で“最初の3秒に結論”が基本です(例:「戸田市で体験1,000円」「駅から徒歩7分」)。
4. X広告が向いている場面(話題性・速報性・共感の拡散)
X広告は、話題の広がりやすさが持ち味です。
最新情報、期間限定、イベント告知、ニュース性のあるネタとの相性が良いです。
向いているのは、次のようなケースです。
・オープン日やキャンペーン開始など、今すぐ知らせたい。
・地域イベントや季節ネタと絡めて、会話の輪に入っていきたい。
・シンプルな言葉で“いいね・リポスト”を狙い、短い導線でLPへ誘導したい。
投稿文は“見てすぐ分かる言葉”が鉄則です。
写真1枚+文字2〜3行+URLで、読みやすさを最優先にしましょう。
5. LINE広告が向いている場面(近隣・常連づくり・再来店)
LINE広告は、「近くに住んでいる人」「過去に来たことがある人」へ届けやすいのが強みです。
クーポンやリマインドと相性が良く、再来店のきっかけ作りに向いています。
向いているのは、次のようなケースです。
・近隣の新規開拓と、既存のお客様の再来店を両方伸ばしたい。
・LINE公式で“お友だち追加”を増やし、後から個別にお知らせしたい。
・予約の空き枠や、雨の日の割引など“今日の情報”をすぐ届けたい。
はじめの一歩は、店頭とサイトの“LINEの導線強化”です。
カウンターにQR、サイトのボタンは目立つ位置に固定。
追加特典は「その場で役立つもの」が喜ばれます(例:体験1000円OFF、ドリンク1本など)。
6. 組み合わせと予算の考え方(小さく試して、良かった所に足す)
どれか一つに決めるのではなく、役割を分けて組み合わせるのがコツです。
目安の考え方を、オープン前〜直後の流れで紹介します。
● オープン前(知ってもらう)
・Instagram広告:写真/動画で世界観を伝える。
・X広告:日付・場所・体験の募集をテンポよく告知。
・LP:予約や“お知らせを受け取る”の窓口を一本化。
● オープン直後(予約を増やす)
・Google広告:地域名+サービス名で“今探している人”を確実に拾う。
・Instagram広告:体験の様子やお客様の声を追加で見せる。
・LINE広告:お友だち追加→初回クーポン→二回目の来店へ。
● 30日目以降(定着させる)
・LINE公式で再来店のきっかけを作る(雨の日・平日昼割・回数券情報)。
・Google広告では“店名+予約”など指名の取りこぼしを防ぐ。
・Instagramで“ビフォーアフター”“よくある質問”を定期配信。
予算は「まず小さく、良かった所に足す」が基本です。
例として、月3万円〜10万円を目安に、最初は3〜4媒体へ薄く配分し、反応が出た媒体へ少しずつ足していくやり方が無理なく続きます。
テストは“1回に1つだけ変える”と、何が効いたかが分かりやすいです(写真だけ変える、文言だけ変える、配信地域だけ変える等)。
チェックリスト(初回設定)
・予約/問い合わせの“押してほしいボタン”は1つに絞れているか。
・スマホの最初の画面に、場所・価格めやす・所要時間が見えているか。
・地図や電話、LINEボタンは親指で届く位置にあるか。
・投稿/広告と、受け皿のページの内容が同じ言葉でつながっているか。
まとめ
Google広告は“今すぐ探している人”に強く、予約や問い合わせに直結しやすいです。
Instagram広告は“見た目・世界観”の伝達が得意で、まず知ってもらう段階に向いています。
X広告は“速報性・話題性”が武器で、イベントや時期ネタと相性が良いです。
LINE広告は“近隣・常連づくり”に強く、二回目・三回目の来店を後押しします。
正解は一つではありません。
目的を決め、小さく試し、良かった所に少しずつ足す。
この流れを続けることで、広告は“賭け”ではなく“積み上げ”になります。
株式会社T&Cでは、月額型での運用支援や、媒体横断の設計〜改善まで伴走しています。
「まず何から始めるべきか」を、今日から動ける計画に落とし込みます。