Webサイトは公開して終わりではなく、公開してからが本番です。
「思ったほど問い合わせが来ない」「検索流入が伸びない」という悩みは、設計が悪いというより“運用の型”がないことが原因であることがほとんど。
本記事では、公開から90日(約3か月)で成果の土台を作るための実務的なロードマップを、週次タスクの粒度で整理します。小さく始め、確実に積み上げることを前提にしています。
1. まず整える:目標と計測の“初期セット”
最初に決めるのは「何を成果とするか」。問い合わせ件数、体験予約、電話タップ、LINE追加など、主CTAを1つに絞るのが鉄則です。
次に計測環境。アクセス解析とサーチコンソール、電話/LINEのクリック計測、フォーム送信完了のイベントを定義して、ダッシュボードは1画面に集約。
週次で見る指標はシンプルに「流入(どこから)→行動(どのページ)→CV(どこで)」。細かい分析よりも、改善アクションに直結する“見える化”が大切です。
2. 導線の基礎:迷わせないCTAとフォーム最適化
成果は“押してほしいボタンが押されるか”で決まります。各ページの主CTAは1つにし、画面上部と末尾、記事中の関連箇所に繰り返し配置。
追従ボタンや固定フッターは、スマホでの親指の動線に合わせて設置します。フォームは項目を最小限にし、「後で編集可」などの安心文言を添えると離脱を減らせます。
よくある反論(料金の不安、所要時間、場所、キャンセル可否など)は、FAQやマイクロコピーでCTAの近くに置き、疑問のそばに根拠をセットにします。
3. コンテンツ計画:90日で積む“検索に強い”型
方針は「1記事1テーマ」。狙いは地域名+サービス名、加えて「選び方・比較・料金・事例・体験談」の課題解決系。
90日の目安は、コラム6〜8本+FAQ拡充。まずはユーザーの不安に直結するテーマを優先し、サービスページへ内部リンクでつなぎます。
見出し(hタグ)で論理を可視化し、冒頭に目次、末尾にCTAと関連リンク。写真や実績、声は“事実の積み上げ”として信頼に効きます。
完璧を求めるより、毎週“公開→微修正”の速度を重視してください。
4. 表示速度と安定性:体感を上げる基本整備
同じ内容でも、遅いだけで離脱は増えます。Hero画像は適正サイズ+遅延読込の対象外、本文の画像はWebPと遅延読込が基本。
使っていないJS/CSSは読み込まない、上部に必要なCSSはクリティカル化、アイコン類はスプライト化またはSVGに。
ページの安定表示(CLS対策)のため、画像のwidth/height指定や広告・埋め込みのプレースホルダ確保も忘れずに。体感の改善はCVにも直結します。
5. 内部リンクと構造化:評価を逃さない設計
サイト内の関連性を示すのは“内部リンク”。記事→サービス→問い合わせへの3ステップ回遊を意識します。
構造化データは、Article/FAQPage/LocalBusiness/BreadcrumbListなど、該当するものだけを正しく実装。タイトルや見出し、alt属性は“人が読んで自然”を前提に。
OGP/Twitterカードの設定はSNS流入のクリック率を押し上げ、検索だけに頼らない導線を作ります。
6. 振り返りの型:週次レビューと小さなAB
毎週30分の定例を用意し、ダッシュボードを見ながら「今週の1手」を決めます。
タイトルの語順、見出しの具体化、CTA文言、冒頭の要約、フォームの一問削減――テストは1回1要素に絞るのがコツ。
月末には“勝ちパターン”をテンプレ化し、次のコンテンツへ横展開。数字は季節性や競合で変動するため、短期で断定せず、3か月の傾向で判断します。
まとめ
90日でやることはシンプルです。
①目標と計測を決める → ②迷わない導線をつくる → ③検索に強い記事を積む → ④速度と安定性を整備 → ⑤内部リンクと構造化で評価を逃さない → ⑥週1で小さく改善。
大きな投資より、小さな前進の積み重ねが最短の近道。株式会社T&Cは、制作から運用まで“続けられる型”で伴走します。まずは現在地の棚卸しから、一緒に始めましょう。